人はなぜ同じ失敗を繰り返すのか

多元宇宙統合生命論

人はなぜ同じ失敗を繰り返すのか

これまでの人生において、恋愛、友人関係、仕事・・
同じような失敗を、繰り返した経験はありませんか?

なぜいつも同じパターンになってしまうのか・・・?
自分でもよくわからないけれど、振り返ると 同じになっている・・・ という 傾向はありませんか?

これは、今までの生き方に原因があったというより、過去世からの 業に 原因があると考えられますね。

自分の人生に、ある特定のパターンが起きている場合は、
恐らく過去世から、同じような失敗をずっと繰り返していると考えられます。

それは、どこかで正さないと、今後の人生でも・・・いや 未来世においても 繰り返す可能性が高いです。

どこかでこの「失敗のパターン」を止めなくてはいけない。
それには自分の「生命の傾向性」に気が付き 自覚することが大切ですね。

もちろん、この繰り返しの連鎖は止められます。未来は自分で切り拓いていけるのですから。

人生において 同じ失敗を繰り返す原因が 過去世からの業にある場合、何故 同じパターンに陥ってしまうのかを考えてみたいと思います。

人は何かの出来事に直面した時、考えて行動する前に、無意識のうちに自然な反応をしてしまいます。
ほとんどの場合、自分が過去にしてきた事と 同じ方法、一番慣れ親しんだパターンを 選んでしまうでしょう。

誰でも、過去に経験してきた方法が 一番安心できるからです。
逆に、過去に経験したことのない方法を、敢えていきなり選ぶ人などいないかと思います。

そして多くの場合、過去世からずっと慣れ親しんだ方法を、無意識のうちに選んでいるはずです。

無意識での心の中を想像すると、「個」 としての生命が、「自分流の生き方」を選択するのだと思います。
同時に、「宇宙生命」としての私は、魂の成長を求めているので、古くて未熟な自分に気がつかせ、新しいやり方を学ぶように働きかけてくるでしょう。

ここで、生命の深いところで、大きな衝突が起きているはず。
目に見えない、自分でも自覚ができない心の奥底で、葛藤が生まれているのです。

そしてほとんどの人は、古いやり方にしがみつこうとする心に包まれるでしょう。
この時の葛藤が、意識の中に「強迫観念」を生み出してしまいます。
理由がわからない不安が、頭から離れなくなります。

この時、過去世での失敗体験が、無意識のうちに恐れや怒りとなってしまうかもしれませんね。
「また同じ失敗をし、同じ苦しみを味わってしまうのか?」という恐れ・・・。
過去世で 相対した人への 怒りや恨みの生命・・・。
これらの記憶が無意識的に思い出され、それが意識にも次第に現れてきます。

過去世を思い出すのは、思考ではありません。感情です。

そして、今世ではまだ起きていない出来事に対しての 防衛の心が生まれます。
それは今世で「相対した人」に対する言動や態度となって現れます。
この相手は、あなたの過去世での相手でもあり、同じ共業を持って生まれてきた生命のパートナーです。

理由のわからぬ不安が、無意識のうちに、過去世と同じ苦しみを味わいたくないと、相手をコントロールしようとします。
この時にまず取ってしまう行動が「脅迫」です。つまり相手を脅すのです。
もし過去世で相手に裏切られた体験など、何かの怒りが残っていた場合は、
その怒りや復讐心などが、目の前の相手に対して向かってしまうかもしれません。
それは陰険な態度や、相手を陥れるような仕打ち、相手の存在を否定するような言動となって現れるかもしれません。

このような状況が、現実に起きてしまったら、心に深い傷を残す、劇的な状況下に陥ってしまう場合もあるでしょう。
本人の意識下では、何故このような状況になったかさえも わからないかもしれません。
事態の重大さに気がついていないうちは、自分自身を深く責め、状況的にも、心の中でも、地獄のような体験をしてしまう事があるかもしれません。

これが業の怖さです。
ほとんどの人が、現実に起きている出来事の原因が、過去世からの業にあり、必然的に起きていると気がつけないのです。そして、過去世と同じ失敗を繰り返してしまうのでしょう。

こうした悩みを伴う体験を通して、一部の人は気が付くかもしれません。
目の前に起きている困難を、自身の業なのだと見抜けた人だけが気が付けるのかもしれません。

もちろん、自ら進んで苦しい体験を望む人など、そういないと思います。
でも「宇宙生命」の私は、生命が成長することを望んでいます。

もし成長の道を忘れ、怠惰な生活に埋没してしまった場合は、強制的な成長を促されてしまうのでしょう。
だから、目の前に苦しみの伴う試練が訪れたとしても、
その奥に隠された意味に気がつきさえすれば、幸福への軌道に進んでいくことができるのです。

もちろん、人生が激変する困難に直面したからといって、過去世の業が解消されるわけではありません。
その深い意味にすら気がつかず、更に業を積み重ねてしまう人がほとんどだとも思います。こうして業の連鎖が生まれます。
だからこそ、こうした生命の仕組みを学び、知識として「意識下に置く」ことも大切な事だと思います。

もしあなたが、カルマ(業)の試練を共に体験するパートナーがいた場合、
あなたの生命の成長と共に、過去世からの業の連鎖を止めた場合、パートナーの業も同時に無くなります。
同じ業を背負った関係は、生命の深い次元では、自分の分身のような存在です。自分が変わり、成長を遂げた場合は、相手の生命も同時に成長しているからです。

そして、成長した生命による、新しい生命の物語が始まるのです・・・。